7th APNG camp (台北)に参加して
APNG調査委員長・運営委員 匹田 篤 (広島大学 地域連携センター 助教授)
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2005年8月23日から25日の3日間、台湾・台北にて第7回APNG( Asia Pacific Next Generation) Camp が開催されました。CSIからは個人会員の近堂徹君、日高良太君と私が参加し、このキャンプの持つ意義を身をもって体験しました。
APNG(Asia Pacific Networking Group)は、アジア太平洋(AP)地域におけるインターネットの普及活動や研究ならびに情報交換を行うオープンな組織で、その活動の一環としてAPNG Campが毎年1、2回開催されています。このキャンプはAP地域の発展と次世代のインターネット社会を担う人材の発掘・育成を目的とした会議であり、インターネットの諸問題に対して若い世代の人々が中心となって話し合い、アジア太平洋地域のネットワークの健全な発展を共に考える場として2002年の初回から数えて7回目の開催となっています。
また、フェローシップ制度を導入していることでインターネット発展途上国からの参加者支援も行われており、第7回目のキャンプでは日本・韓国・中国・台湾をはじめ、ロシア・ネパール・スリランカ・モンゴル・タイ・パキスタン・バングラデッシュ・フィリピンの各国から32名の参加がありました。
会議はLocal camp report、 Keynote speech、 WG sessionの3つのセッションから成り立っています。各国のインターネットの取り組みや問題を知るだけでなく、お互いに語り合う場が設けられ、参加者が単なる聞き手に留まることのない工夫がなされています。同時開催のAPAN(Asia Pacific Advanced Network)に参加しているAP Starメンバーとの交流も大きな刺激です。
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3日間にわたるキャンプは、会議中だけでなく昼食・夕食時も共に行動し、宿泊するホテルも大多数が同じ場所に宿泊するスタイルとなっています。表面的でない本音の会話ができる理由はここにあるのかもしれません。
各国の事情を把握し、自らができることを考えそれを発表し行動に移していく。単なる学習の場ではなく、参加者のリーダーシップの意識が高まり、それが各地域の活動へと広がっていくことが、このキャンプの大きな特徴だと感じさせられました。
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7th APNG camp の会議風景 |
このキャンプの報告を兼ねて、中国・四国インターネット協議会では本年12月17日土曜日の午後1時からに広島大学東千田キャンパスにてCSI Next Generation workshopを開催する予定です。このような取り組みが中国四国地域の人材育成につながっていくことが期待されます。 |