広島地域IPv6推進委員会の活動について

広島地域IPv6推進委員会 事務局 松川正義(株式会社NTT西日本−中国)

http://www.supercsi.jp/ipv6deploy/

 広島地域IPv6推進委員会(以下、推進委員会)は、次世代のインターネットプロトコルである IPv6の普及促進を行い、地域における豊かなネットワーク社会を実現するためにさまざまな取り組みを 行っています。推進委員会は、SuperCSI技術委員会と主に技術検証等で連携しています。 以下に平成18年度の主な取り組みについて述べます。

<IPv6技術者セミナーの開催>
 一般の人々がIPv6を利用するためには、多くの製品やサービスがIPv6に対応する必要があります。 そこで、製品やサービスを開発する技術者を対象とし、IPv6の技術面に焦点をあてたセミナーを 開催いたしました。セミナーは「技術者のためのIPv6セミナー」と題し、2007年1月19日に 広島国際会議場にて開催されました。セミナーは同会場で1月15日〜19日に行われた 「Advanced Internet Tour in Hiroshima 2007」のイベントの一つとして開催されました。 参加者が集まるのか不安ではありましたが、当日は予想を上回る70名の方々にご参加頂くことができました。

<院内学級におけるIPv6活用実験>
 昨年度総務省が実施したIPv6移行実証実験に参加し、教育現場におけるよりよいネットワーク環境を IPv6を利用して実現する実験を行いました。今年度はその延長として、院内学級という場でIPv6の 活用実験を行いました。実験は広島大学病院と広島市立安佐市民病院の院内学級からご協力を得ました。 各院内学級では既存のIPv4インターネット上でIPv6パケットを送受信するため、 ”トンネリング”という技術を利用し、IPv6実験ネットワークを構築しました。 IPv6実験ネットワークはSuperCSIネットワークを活用して構築されています。 構築したIPv6ネットワーク上で、以下の実験を行いました。
−映像配信実験−
 従来、院内学級の本校(院内学級を担当する近隣の学校)の体育祭や文化祭等の様子をビデオ撮影し 、院内学級で視聴することが行われていますが、IPv6実験ネットワーク上の映像配信サーバに その映像を蓄積することで、院内学級の児童が、彼らのペースでいつでも高画質な映像で閲覧できる 環境を構築しました。いつでも視聴可能なオンデマンドコンテンツとして上記の映像の他、 サンフレッチェ広島FCの協力により、佐藤寿人選手ら11名の選手から入院中の児童を励ますメッセージが 寄せられました。
−遠隔交流実験−
 広島市立安佐市民病院の院内学級と本校である広島市立可部南小学校間で、IPv6実験ネットワークを 用いた遠隔交流授業を行いました。ビデオカメラとIPv6で映像や音声を伝送するソフトを インストールしたノートパソコンを用いて、双方向授業を行いました。本校と院内学級の 担当教員らの準備で実現した2回の授業は、院内学級の児童にとって遠隔ながらも小学校生活で 初めて経験した授業となり、関係者に遠隔授業の有用性を理解頂くことができました。



CSI会員紹介

(2007年5月1日現在)


団体正会員(18組織) *50音順  http://www.csi.ad.jp/sec/members.html#dantai
学校法人 広島国際学院、学校法人 高知工科大学、学校法人 福山大学、株式会社 ネットスプリング、 株式会社 広島市産業情報サービス、株式会社 ラディックス、呉大学、高知工業高等専門学校、 高知女子大学、財放射線影響研究所、ネットワン・システムズ株式会社、比治山大学、 広島商船高等専門学校(マルチメディア時代における教育研究会)、広島市立大学、 広島大学、福山平成大学、安田女子大学、弓削商船高等専門学校


賛助会員(10組織) *50音順 http://www.csi.ad.jp/sec/members.html#sanjo
株式会社イーサイド、株式会社内田洋行、株式会社NTT西日本−中国、株式会社ジャストシステム、 日立製作所 中国支社、株式会社ミウラ、総務省 中国総合通信局、中国電力株式会社、 西日本電信電話株式会社 広島支店、日商エレクトロニクス株式会社 中国支店


個人正会員(52名) http://www.csi.ad.jp/sec/members.html#kojin


編集後記

   

  2004年4月ユビキタス社会を見据えたSuperCSIのスタート。IPv6の検証、実験の成果。 地域貢献活動の虎の穴市民講座での創始時代からの熱き支援者。日本はもとより世界で はばたいておられる広島出身の講演者。賛助、後援、会員等の協力体制。1993年3月にスタートした 旧CSIと思いは同じで、「継続は力なり」を実感しています。(RN)

2007年5月16日  広報部会・広報誌編集担当 今 井 一 雅、 上 野 優 香、 野 村 怜 子


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