キャンパス無線LANと近未来の授業

運営委員 今井一雅(高知工業高等専門学校 電気工学科)

 無線LANをキャンパス内で使えるようにする動きが、この1,2年の間に盛んになってきました。従来の情報コンセント方式は、いろいろな制約がありましたが、無線LAN方式は、いつでもどこでもインターネットに接続できるという大きなメリットがあります。そして今、無線LANの世界は、2.4GHz帯を使って11Mbpsで通信できるIEEE802.11bという規格がデファクトスタンダードになり、ノートパソコンにもこの規格の無線LAN機能が内蔵されるようになってきました。

 高知高専では、この春、学内LANがギガビットネットワークに移行すると同時に、154台の無線LANアクセスポイントをキャンパス内の各所に設置した、全国最大級のキャンパス無線LANの運用を始めました。このキャンパス無線LANの運用が可能になったのは、1台のRadius認証サーバで全部の無線LANアクセスポイントでのセキュリティの高い認証ができるようになったからです。

 このキャンパス無線LANのおかげで、学生は貸与された無線LANカードをさしたノートパソコンで、一般の教室からでも学生寮からでも自由にインターネットの利用が可能となり、学生の評判は上々です。

 無線LANが使えるエリアを最近では「ホットスポット」と呼ぶようになってきましたが、学校全体がホットスポットになるメリットは計り知れないものがあると思います。例えば、一般の教室に天井つり下げ型のPCプロジェクターを設置し、無線LAN経由で教師のノートパソコンの画面をワイアレスで表示することも可能となってきました。そして学生のノートパソコンの画面も、同様に切り替えることが可能です。つまり、黒板ではなくスクリーンという情報空間を無線LANを使って教師と学生が共有できる新しいスタイルの授業が展開できる訳です。

 近未来の授業には、キャンパス無線LANが大きな役割を果たすのではないでしょうか。そんな夢を持って、無線LANを楽しく普及させたいものだと思います。
高知高専キャンパス全景

建物数:24
アクセスポイント数:154


食堂

教室

演習室

パソコン室

図書館

会議室

CSI役員・運営委員 (2002年5月15日現在)

理事長 吉田 典可
副理事長 相原 玲二、椿 康和
理  事 片山 博昭、小関 祐二、佐々木 正人、染岡 慎一、前田 香織
監  事 石永 正隆、大場 充
運営委員 相原 玲二(委員長)、染岡 慎一(副委員長)、今井 一雅、上野 優香、河野 英太郎、佐々木 正人、田島 浩一、玉井 基宏、西村 浩二、原田 隆、前田 香織、前田 真理、八城 年伸

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